【記事】関西新聞雑誌同盟懇親会(明治29.5.3)

※記事中の句読点は磯部
明治29年5月3日『新大和』

関西新聞雑誌記者懇親会 同会は既記の如く本日奈良倶楽部に於て開会す。今其準備に係る順序を略記せば、午前十時浅茅か原に会集し、打揃ふて春日神社に参詣し、同神社の宝物を拝観して倶楽部に至り宴会を催し、夫れより春日山大杉、蝙蝠の窟、七本杉、月日磐等を巡覧して嫩草山の麓に出て手向山八幡宮に参詣して同神社の宝物を拝覧し、了て東大寺三月堂の乾漆仏を見、二月堂大仏殿等の内陣入をなして随時退散の予定なり。因に此会を当地に開くとの説あるや、有志者は続々物品寄贈の申込みありしも、同会幹事は其厚意を謝して同物品寄贈は悉く断りたり。

明治29年5月5日『新大和』

関西新聞雑誌同盟懇親会 同会は予記の如く一昨三日奈良倶楽部に於て開会。朝来曇天なりしにも拘はらず陸続として踵を接し一同浅茅が原遊園に会合。同処に於て会員章及ひ名所巡覧枝折を配布し、各席に暫時休憩の上、打揃ふて公園内の藤花を賞観しつゝ春日神社に参拝、同神社林檎庭に於て神楽を奏し、宝物を拝観し、夫れより奈良倶楽部に至り宴席に列するや、先づ当日の幹事大阪朝日新聞社の上野理一氏は、本会は大阪に開く可き筈の所同地は紅塵万丈清遊に適するの地なく、幸に新緑藤花の候なるを以つて之れを当地に移して開会せしなりと。簡単に挨拶し、次に来会者惣代として京都日出新聞社の中川重麗氏答辞を述べ、次に大阪毎日新聞社の丸山通一、大阪朝日新聞社の奥沢信行氏等の演説あり。余興として、東京の講談師桃川若燕の観光の為め当地に来りしを聘して、義士銘々伝、赤垣源蔵徳利の由来を講演せしめ、宴酣なるに及んで、東京柳巷新聞京都出張員として来会せし藤沢浅次郎氏のステヽコ踊あり。各自十二分の歓を尽し、夫れより予定の如く各名勝宝物等を巡覧し退散せしは点燈頃なりし。即ち当日の来会者は左の如し。

 大阪毎日新聞

  宇田川文海

  大久保慎二

  ■竹二

  稲野孝之

  歌川国峰

  宮野孝吉

  市橋時蔵

  井上忠太

  武部元道

  西橋利之助

  丸山通一

 京都日出新聞

  黒田譲

  堀江純吉

  中川重麗

  宮野義太郎

  安部良半

  歌川国松

  田口年信

 大阪商業資料

  花木安次郎

  永江為政

  卜部豊次郎

  鳥井虎吉

 神戸関西商業日報

  小永井天橋

  多田直勝

  芝木清次

  石原烈

  藤田剣吾

  村田誠治

 近江新新(ママ)

  西原邦之允

 大阪商況新報

  高橋熊太郎

  木村四郎兵衛

  祖父江捨雄

 大阪商要新報

  吉田太三郎

  鴻村又吉

  加賀卯之助

 大阪醸造新報

  石川和吉

  太田竹次郎

  山本宗司

  奥山十平

 大阪株式日

  海老友一郎

  長富秀太郎

  野口友七

 大阪慈善新報

  石西尚一

  谷頭辰兄

  石四豊三

 大阪実業新聞

  前田光眼

  改野曠

  福田琴月

 大阪染織新報

  牧常倫

 大阪婦友

  小田実

  久保田有恒

  広島覚壽

 阪神楽新聞

  池田庄兵衛

 東京時事新報大阪詰

  土居時親

 大阪廿六世紀

  吉村平造

 京都新報

  久下時政

 京都鴨東新誌

  上田徳秋

 京都花柳叢誌

  石井夢人

 内外新聞用達株式会社

  藤本壽次郎

  永井亀次郎

  浅野米次郎

 東京柳巷新聞京都出張

  藤沢浅次郎

 同 産業雑誌

  西川太次郎

 大阪薬石新報

  安東忠次郎

 大阪朝日新聞

  上野理一

  永元愿蔵

  蔵田軌達

  磯野於菟介

  久松定憲

  野口市兵衛

  木崎愛吉

  松本幹一

  大原象吉

  奥沢信行

  武部豊三郎

  武田弥富久

  吉原辰三郎

  岡村彦三郎

  鈴木五郎

  原田晋

  西村收

  辰井梅吉

  岡野養之助

  俣野久平

  小西勝一

  堀田礒二郎

  西田順之助

  小川定明

  川那辺貞太郎

  木下政二郎

  門池正俊

  渡邊勝

  西川正英

  加藤瓢乎

  中島米松

  伊良子晴洲

  上田美濃三郎

  安藝本千代松

  加藤信二郎

  野田欣蔵

  阪本真太郎

  倉井音吉

  太田重太郎

  片山猪三次

  北島勝明

  若松永胤

  三谷又三郎

  櫛田安五郎

  三谷朝蔵

  磯川喜逸郎

  秋山練

  倉田保之

  金沢年太郎

  槙野儀三郎

 奈良新大和

  宇陀又二郎

  岡本兼次郎

  八家六之助

  鈴木栄太郎

  吉田幸二郎

因に当日弊社より紀念の為め来会者諸氏に奈良扇一折宛を寄贈せり。